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兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧久なるを睹ざるなり(『孫子』)
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『創価学会と平和主義』
佐藤優、朝日新聞出版、760円+税
★☆☆☆☆

■何を主張したいのかよくわからない迷著
著者の佐藤優氏は「知の巨人」などと言われて、いろいろ発信しており、あちこちで名前は見かけます。雑誌の連載なども読まないわけではありません。

元外務省の主任分析官で、鈴木宗男事件に絡んで逮捕され、外務省をクビになった人ですが、いまさら気付いたのは、この人は分析しかしない(分析しかできないのかどうかはわからない)ということでしょうか。

『希望の資本論』を読んでいて覚えた違和感の正体がわかりましたが、要はこの人は、自分の世界でしか話をしないのです。同書内で池上彰氏や『21世紀の資本』のトマ・ピケティ氏と対談していますが、自分はこんなことも知っている、あんなことも知っている、と自分の話ばかりするので、話がかみ合いません。

この本も「書いて満足」なんでしょうかね。「痴の巨人」の方がいいかもしれません。

本書も、第1章は相応の分析をしていますが、そのあとは『新・人間革命』やウェブサイトからの引用に終始しています。公明党や創価学会を書くのなら、取材すればいいのにと思ってしまいますが、書かれたものへの分析が延々と続きます。

第2章はこの前読んだ『ゆかいな仏教』を読んだ後からだと少しわかるかも…。

■話を戻して
安保法制に対して、「平和の党」を標榜する公明党は歯止めになっているのか、なっていないのか。抵抗は示したものの、陥落してしまったのか。中谷防衛相や菅官房長官も置いてきぼりにして、安倍首相が前のめりになっている印象です。

勉強会での発言や法的安定性云々、さらには議員のコメントなど、自民党の傲慢が一気に出てきて、さすがに公明党も不快感を示していますが、連立与党の不協和音はどう見るべきでしょうか。参議院の区割り案、合区で自民党案に賛成しなかったという、これまでの連立では異例の対応とのことですが、ここでこの対応ですかという感じです。

安保法案強行で、内閣支持率は低下、来年の参議院選挙で自民党は惨敗する可能性も高まってきて、公明党の協力なしでは選挙を戦えないのにねえ。自民党は維新の党に乗り換えるつもりだったのかもしれませんが、維新もこの体たらくですし。



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『ゆかいな仏教』
橋爪大三郎、大澤真幸、サンガ新書、840円+税
★★★☆☆

前著の『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』(後者は宮台真司氏との鼎談)ほど面白くはありませんし、読みやすくもありません。

日本人であれば仏教に対するイメージは少なからず持っているはずですが、それは本来の仏教からは相当変質してしまっていて、あえて先入観を持たずに本書を読んだ方がいいのかもしれません。

哲学的な方面にも記述の多くが割かれていると感じるので、途中で挫折してしまうかもしれません。第四章、第五章あたりは読み終わるまで時間がかかりました(完全には理解できていない)。

ただ、挫折する人でも、最後の「結び」だけは読んでほしいと思います。

なぜ、いま、仏教について考えるのか、知ろうとするのか。

本書からの言葉を借りますが、現代社会の基本的な仕組みは、ユーラシア大陸の西半分の文明(キリスト教だけではなく、イスラム教やユダヤ教も含むであろう)から出てきたアイデアや制度に主として基づいていますが、そこが行き詰まりを見せていると多くの人が自覚しています。仏教をまったく知らない人が(本書で語られてきた)仏教の発想を検討してみることには価値があるのではないか、何らかの示唆を与えてくれるのではないか、と思うのです。

さて、二つ前の投稿で対談集の難しさを書きましたが、文章に起こすことを考えると、口調が違っていた方が、読む方としては違いがわかりやすいというのはあるかもしれません。

文章の最初に誰が話したか名字が書いていますが、どちらも同じ口調で話し続けている文章を読んでいると、どちらが話しているのか曖昧になってきます。頭の中で音声化しているので、男性二人だとなおさらです(私だけでしょうか)。

最後に。キリスト教だけ、仏教だけを知っていても、キリスト教、あるいは仏教を語るには限界がありますが、お二人の宗教だけに限らない幅広い知識には毎回驚かされるばかりです。

これでキリスト教、中国共産党(これもある種の宗教)、仏教と来ましたので、次はイスラム教での対談をと期待してしまいます(大澤氏が経済誌で書かれているものを読んだ記憶はありますが)。




『物語で読む日本の刀剣150』
かみゆ歴史編集部、イースト新書Q、860円+税
★★☆☆☆

・『刀剣乱舞』プレイヤーを意識した、というかそのためのガイド本。
・Amazonでの高評価はその部分を割り引いた方がいいでしょう。
・ビジュアルは最低限なので、そちらに興味のある向きは別の本で。
・刀剣にまつわる逸話が中心ですが、その話が薄いです。
・刀剣の見た目の美しさの記述は本当に刀を見て書いたのか疑問。
・刀剣に関する難しい単語も含めて、言葉が上滑りしている感があります。
・どこかから借りてきたような話(巻末に参考文献記載)で裏取りも甘いです。
・たとえば、執権北条氏と後北条氏が混同されているとか(直接の子孫ではない)
・獅子王を賜った「土岐勝頼」とは誰(頼次の子頼勝との混同か)
・母里太兵衛の姓のルビ「ぼり」は、わかって書いているならいいとしても。
・ということで、この手の本は実際に書店で手に取って探すことをお勧めします。



東芝不正会計処理(というか粉飾)問題

今年の流行語にノミネートされるかも…。

原発がこけたのも響いているのでしょう。

押し込み販売なんてどこでもあるじゃない。
赤字の「飛ばし」なんてのも昔はよく聞いた話。
「ノルマ」がなければ社員は堕落するかもしれません。
(詰めるのがいいとは思いませんが)

田中社長の言うとおり、
「チャレンジ」という言葉はともかく、
目標を掲げるのは企業としては当然のことですが、
不正会計、というか粉飾はダメですね。
投資家だけでなく消費者も欺く行為です。

誰も止めないのか、というとガバナンスの問題ですが、
ほかの電機メーカーもだいじょうぶなのかと不安になります。
(どことどことは言いませんが、もうダメなところはダメね)

サザエさんや日曜劇場などに影響が出るのかな…。

「からくり儀右衛門」と言われた、初代の田中久重が泣きますね。
(田中久雄社長は、名前は一字違いだが血縁関係にはないとか)

アレな話でなんですが、
三連休というのに心身の調子が勝れず、
日曜は朝から晩まで下痢気味、血便(鮮血)
という散々な一日です。
生理前かと思うような下腹部の鈍痛ですが、
大腸がんの予兆かもしれません。

来月、三年ぶりの大腸内視鏡検査ですが、
仕事、というか職場のストレスで、
胃がやられている可能性もあるかも・・・。
(両方という最悪の可能性も)

ツイッターからの続きで、
心身の調子がすぐれないときに、
奥華子をぶつけるのもどうかと思いますが
(金曜ロードショー『時をかける少女』でエンディングが
カットされ、最後のもうひと泣きをしそびれた)、
ひさしぶりに執筆の時間が取れたので、
何らかのBGMがほしかったのでした。

切ない恋の歌を聞いて精神的なダメージを受けることはありませんが、
負のパワー(最盛期の浜崎あゆみを思えばよい)を受けた場合に
メランコリックになることは避けられません。

さて、奥華子と言えば、赤いメガネがトレードマークで、
顔が地味だったのでかけたとのことです。
私も伊達眼鏡から始まって、いまは普通にメガネをかけていますが、
フレームの細いもの、太いものなど、いくつか持っています。

当然、視力の矯正(補正)が主たる目的ですが、
ブルーライトや紫外線をカットしたり(効果があるのかしら・・・)、
ファッションというか、素顔をそのままさらしたくないので
かけたりとか、便利なアイテムです。



(これはちょっと違うけど)
下のみにリムのあるアンダーブロウのメガネは持ってみたい(使う機会はない)

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