兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧久なるを睹ざるなり(『孫子』)
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8月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1278
ナイス数:120
エッジウェア卿の死 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)の感想
1933年、ポアロ長編7作目。早く続きが知りたい気持ちと読み終えるのがもったいない気持ち(その中には自分で謎を解きたい気持ちもある)のジレンマ。前作『邪悪の家』で気持ちよくクリスティーにだまされたので、今回もどうだましてくれるのかという期待がジレンマを呼ぶ■みなさんの感想は賛否両論だが、前作から続けて読むとクリスティーの筆が安定の域に達したと見るべきか■うまく真相から外していく筆致はさすが。伏線はいずれも回収されてそこもすっきり■ラストの手記は乱歩の『化人幻戯』を思い出した■次は有名な『オリエント急行の殺人』へ
読了日:08月26日 著者:アガサ・クリスティー
Newsweek (ニューズウィーク日本版)2018年 8/14・21合併号[奇才モーリー・ロバートソンの国際情勢入門]の感想
■モーリー・ロバートソン:「9条教」(を信じる日本人)は「トランプ教徒」をあざ笑うことはできない、同じくらい現実に向き合えないアンチ・リアリズムだから■サウジにおける女性の運転解禁、実利価値が宗教価値を上回っていくと、原理主義者が相対的に減るかもしれない、そして民主化要求も強まる■文化論:『おバカ仕事の理論』(デヴィッド・グレーバー)から、あなたの仕事には意味がない~技術の進歩で人は仕事から解放されるはずなのに「おバカ仕事」で労働時間は増える一方、意味ある仕事ほど低賃金とも
読了日:08月24日 著者:
ポアロ登場 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)の感想
1924年。短編集。真崎義博氏による翻訳の違和感は『邪悪の家』と同じだが読むうちに慣れてくる(とあるエピソードがあるので、『邪悪の家』よりも先にこの短編集を読んでおくのがおすすめ)。霜月蒼氏が『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕』で「クリスティーはトリックメーカーではない」と書いているとおり(『アクロイド殺し』や『オリエント急行の殺人』は異色とも)、複数の登場人物の複雑に絡まった謎から読者のミスリードを誘うのがクリスティーの真髄かと思うので、短編は「謎解きに挑戦」と力んだりせず、長編では欠席も多いヘイスティングズとポアロの掛け合いを楽しむのがよいかと。
読了日:08月16日 著者:アガサ・クリスティー
透明なゆりかご(2) (KC KISS)の感想
今週もドラマで号泣して、2巻を読んでまた泣く。2巻の最初の話が昨日のドラマの第4回の原作なのだが、ドラマの方もうまく脚色されている。父親が「子ども産んだだけで、なんで××んだ!」みたいな台詞があったが、母体にとって出産は一大事で、命に関わるというのは、どれだけ医療が進歩しても変わらない、のだが、男性はそういう意識がまずない。次の第5回も泣きそう。絵はヘタウマというか登場人物の書き分けも微妙なヘタヘタなのだが、医療系なので絵があまりリアル(写実的)過ぎても引いてしまうだろうから、結果としていい味が出ているというところか(話の筋だけでも個人的には涙腺崩壊のツボだが)
読了日:08月11日 著者:沖田 ×華
直江兼続と関ヶ原の感想
2014年。3年近く積読していたがようやく読了。2009年のNHK大河ドラマ『天地人』に関連した調査研究事業の成果をまとめ、2011年に発行した書籍の改訂新版。特別寄稿は小山評定の通説を否定した高橋明氏(人名・地名の連続で地図もわかりづらいのが難点)■会津移封の本質、神指城築城の意味、「直江状」の諸問題、上杉景勝・直江兼続の戦略などを見ながら、慶長五年の山形合戦・福島合戦の真相を探る■あとがきでは、本書と見解を異にする部分が多いが発行時期の関係で盛り込めなかった白峰旬氏の著作を紹介■史料の写真や釈文も多く、地方からの情報発信の重要性を認識させられる。
読了日:08月04日 著者:公益財団法人 福島県文化振興財団
読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1278
ナイス数:120

1933年、ポアロ長編7作目。早く続きが知りたい気持ちと読み終えるのがもったいない気持ち(その中には自分で謎を解きたい気持ちもある)のジレンマ。前作『邪悪の家』で気持ちよくクリスティーにだまされたので、今回もどうだましてくれるのかという期待がジレンマを呼ぶ■みなさんの感想は賛否両論だが、前作から続けて読むとクリスティーの筆が安定の域に達したと見るべきか■うまく真相から外していく筆致はさすが。伏線はいずれも回収されてそこもすっきり■ラストの手記は乱歩の『化人幻戯』を思い出した■次は有名な『オリエント急行の殺人』へ
読了日:08月26日 著者:アガサ・クリスティー
![Newsweek (ニューズウィーク日本版)2018年 8/14・21合併号[奇才モーリー・ロバートソンの国際情勢入門]](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51IDRm6XORL._SL75_.jpg)
■モーリー・ロバートソン:「9条教」(を信じる日本人)は「トランプ教徒」をあざ笑うことはできない、同じくらい現実に向き合えないアンチ・リアリズムだから■サウジにおける女性の運転解禁、実利価値が宗教価値を上回っていくと、原理主義者が相対的に減るかもしれない、そして民主化要求も強まる■文化論:『おバカ仕事の理論』(デヴィッド・グレーバー)から、あなたの仕事には意味がない~技術の進歩で人は仕事から解放されるはずなのに「おバカ仕事」で労働時間は増える一方、意味ある仕事ほど低賃金とも
読了日:08月24日 著者:

1924年。短編集。真崎義博氏による翻訳の違和感は『邪悪の家』と同じだが読むうちに慣れてくる(とあるエピソードがあるので、『邪悪の家』よりも先にこの短編集を読んでおくのがおすすめ)。霜月蒼氏が『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕』で「クリスティーはトリックメーカーではない」と書いているとおり(『アクロイド殺し』や『オリエント急行の殺人』は異色とも)、複数の登場人物の複雑に絡まった謎から読者のミスリードを誘うのがクリスティーの真髄かと思うので、短編は「謎解きに挑戦」と力んだりせず、長編では欠席も多いヘイスティングズとポアロの掛け合いを楽しむのがよいかと。
読了日:08月16日 著者:アガサ・クリスティー

今週もドラマで号泣して、2巻を読んでまた泣く。2巻の最初の話が昨日のドラマの第4回の原作なのだが、ドラマの方もうまく脚色されている。父親が「子ども産んだだけで、なんで××んだ!」みたいな台詞があったが、母体にとって出産は一大事で、命に関わるというのは、どれだけ医療が進歩しても変わらない、のだが、男性はそういう意識がまずない。次の第5回も泣きそう。絵はヘタウマというか登場人物の書き分けも微妙なヘタヘタなのだが、医療系なので絵があまりリアル(写実的)過ぎても引いてしまうだろうから、結果としていい味が出ているというところか(話の筋だけでも個人的には涙腺崩壊のツボだが)
読了日:08月11日 著者:沖田 ×華

2014年。3年近く積読していたがようやく読了。2009年のNHK大河ドラマ『天地人』に関連した調査研究事業の成果をまとめ、2011年に発行した書籍の改訂新版。特別寄稿は小山評定の通説を否定した高橋明氏(人名・地名の連続で地図もわかりづらいのが難点)■会津移封の本質、神指城築城の意味、「直江状」の諸問題、上杉景勝・直江兼続の戦略などを見ながら、慶長五年の山形合戦・福島合戦の真相を探る■あとがきでは、本書と見解を異にする部分が多いが発行時期の関係で盛り込めなかった白峰旬氏の著作を紹介■史料の写真や釈文も多く、地方からの情報発信の重要性を認識させられる。
読了日:08月04日 著者:公益財団法人 福島県文化振興財団
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