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兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧久なるを睹ざるなり(『孫子』)
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いまの状況を指して「(新)冷戦」と呼ぶつもりは、

まだありませんが。


ウクライナの状況を見ていると、

EUとロシア、どちらも勢力拡大に躍起ですが

(EUも東に影響力を伸ばしたい…軍事的な理由とは限らず、

経済的な理由もあって…こちらが主ですが)、

EUもロシアも勢力圏の拡大に、

大規模に軍事力を行使するかというと、そんなことはありません。


盛大にドンパチやると、お金がかかりますし、人も死にます。

これがどんどん拡大すると、制御できなくなる可能性もあります。

(思わぬ事態に進んで行ってしまうかもしれない…リスクが大きい)

なので、経済制裁やら、国際世論の喚起やら、

あまりコストのかからない方法で、相手を屈服させられないか、

屈服させられないなら、どこかで落としどころをさぐるということになります。


話を転じてみて、日本の戦国時代ですが、

「日本の各地に戦国大名が群雄割拠していて、

天下統一を目指して、戦争に明け暮れていた」

というイメージは嘘です。

(最近ようやく定着した感はありますが)


川中島の戦いや、長篠の戦いなど、

有名な戦いは数多くありますが、

年がら年中、戦に明け暮れていると、

国力が疲弊しますし、領地も荒廃します。


となると、お互いの勢力圏が重なってきて、

抜き差しならない状態になり、

どうにか相手を屈服させられないか、と考えると、

相手の本拠地(城と言っても、いまの姫路城ような天守閣や、

石垣のあるような城郭をイメージするのは誤り)を

攻めていったところで、お金も食糧もかかるし、人も死ぬ。

たとえ相手に勝ったとしても、別の相手に攻められたら、すぐに滅亡です。


さて、ここでどうしようか、と考えることは、

当時も現代もそれほど変わりはないわけです。

直接の軍事力を行使せずに、相手を屈服させる方法はないか考えるわけです。

敵対せずに味方に取り込むことも一つですし、

経済的に屈服させたり(北条氏に塩を止められて困った信玄に、

謙信が塩を送った話がどこまで本当かはともかく)、

敵の家臣を調略させたりすることも、

相手を弱体化させて、屈服させる方法の一つです。


実際の戦争、戦闘行為に至る前に、事前の調略をしておくことが、

たとえ時間がかかったとしても、事後のことを考えれば、

目的達成への早道であることも少なくありません。


いまも昔も、戦わずして勝つことができれば、

それに越したことはありません。

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