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兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧久なるを睹ざるなり(『孫子』)
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いまの自民党の少なくとも表面上の好調さを見ると、
わざと民主党に政権を譲って、失敗したところで復権するという、

いや、それは陰謀説すぎますね。
あまり陰謀論的な見方は取りませんし。

うまく説明できなかったのですが、
徳川慶喜がやりたかったことはこういうことだと思うんですよね。

「大政奉還」でいったん政権を返上しましたが、
「大政」とは何のことやらで、
奉還しようが、実権を握っているのは幕府なのです。

(もちろん軍事力を背景にして…それは当然の話で特別なことではない)
(もちろん幕藩体制なので、幕府が全国を統治しているわけではない)

「新政府」が政府足らなければ、
再び幕府が統治する(統治せざるを得なくなる)
というのが慶喜の目論見だったのではないでしょうか。

新政府が曲がりなりにも日本を統治してしまうと、
そういう構想があったことはおくびにも出さなかったのも
慶喜らしいところですが。

慶喜には厳しい評価が多いのですが、
国内が内紛状態になるのを阻止したことは評価していいのではないかと。

(新政府軍の中にも同じ考えの人物がいたということ)
(新政府軍が振り上げた拳は東北に落ちた、というのは前にも書きました)

まあ、積極的に自民党を支持しているわけではなく、
ほかよりはマシ、なだけ、というのが民主主義の本質(の一つ)
日本は民主主義じゃないと思っているのだけども…。
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