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兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧久なるを睹ざるなり(『孫子』)
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『平家物語』というのは、あれだけ栄華を誇った平氏があっという間に(というのは事実ではない)跡形もなく滅んでしまい、恨みを抱いて化けて出ませんように(怨霊になりませんように)と鎮魂を込めて作られ、琵琶法師が語った「語り物」です。
 
それゆえに、いわゆる物語的に誇張された部分や創作された部分が少なからずあって、事実とは異なるのですが、それでも人口に深く膾炙していて、(事実ではないとわかっていながら)この人物のこの部分が好きとかいうのがあるんですね。それは小説(作り物)の人物に思い入れを持つのと変わりません。
 
最近はアクが抜けたのか見やすくなってきた、NHK大河ドラマですが、『平家物語』の登場人物では平重盛が好きでして、清盛の嫡男に生まれながら、決して恵まれた境遇にあったとは言えず、清盛のライバルである後白河法皇と清盛の間にあって苦悩し、清盛に先立って死んでしまうのですが、ドラマではどのように描かれるのか楽しみです。
 
温厚な人柄で、苛烈な父をたびたび諫めたとされていますが、殿下乗合事件などを見ても、実際は内に激しい感情を秘めた人物だったようです。一方で、母親の身分が低かったため、外戚(母方の実家)の支援を受けられず、平家の中でも孤立気味でした。『愚管抄』にある「とく死なばや(早く死にたいものだ)」の言葉もリアリティがあります。
 
織田信長における嫡男信忠の立場もかくやと思わせますが、それは信忠を紹介するときにしましょう。
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織田氏の祖先は忌部氏(神官)か藤原氏とされていますが、自称では平氏で、平重盛の子資盛を祖としているので、その意味でも清盛-重盛、信長-信忠の対比は興味深いかなと。
Rakuna 2012/06/26(Tue)21:29 編集
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