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兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧久なるを睹ざるなり(『孫子』)
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民主主義で求められているのは、理性のある賢明な市民であって、

一か八かの博打をして市民を煽る政治家ではない。


たしかに、昨日の野田-安倍の党首討論には、

久々に、政治にドキドキ、というかハラハラするような興奮を感じましたが、

小泉がやったような劇場型政治に騙されてはいけません。

それでも、あれだけのやるかやられるかの交渉はなかなか見られるものではありません。

(公債特例法案では合意しており、0増5減でも合意しており、

 合意していないのはさらなる定数削減などの選挙制度改革であった)

少なくともあの場面においては、安倍は旧来型のつまらない揚げ足取りに終始し、

野田総理の総理としての凄みに押されっぱなしでした。

(もともと安倍には「どもる」ところがあって、議論や演説をさせるのには不向きである)


総理大臣の持つ唯一絶対の権利、解散権の行使の大きさを改めて感じた次第です。

まさに「伝家の宝刀」です。

選挙延期を求める人、野田おろしをしようとしていた人たちまで、

不満云々なんてあっという間にかき消されて、選挙一色になってしまいました。

議員は、議員でなくなれば、ただの人ですから、

否応なく、勝つか負けるか、選挙の準備を迫られます。


官僚に踊らされた感はありますが、消費増税は必要ですし、

もたもたしていれば(そもそも首が危なかった)、

「第三極」の「野合」を許してしまいかねませんでした。

政党とは「共通の政見(政策と言ってもいいでしょう)を実行に移すために」

「政権を取ることを目標として結ばれた政治的団体」のことです(新明解)

政策の一致なくして、まず政権を取ることを目標とした団体などは政党ではありません。

政権を取ってから政策の協議をするなどというのは、選挙民を愚弄しています。

その意味では、第三極が結集する前に解散という手を打った、

野田総理は後々の禍根を絶ったと言えるかもしれません。


民主党はすでに国民の信を失っていますし、

「ねじれ」国会のままでは何も決められません。

その意味では第一党から転落することを恐れるあまり、

選挙を先延ばしにしてきた民主党に引導を渡したとも言えるでしょう。

まさに、「民主党をぶっ壊した」とでも言いましょうか。

地位に恋々とする人にはできない決断だったでしょう。


あとは、予算の問題。

予算の成立には時間がかかりますから、このタイミングで解散、選挙したのは、

財務大臣経験者としては賢明な判断でした。


解散と引き換えに何を実現しようとしたのか

(丁々発止の議論で、何か野田総理が「かっこよく見える」のは幻影)、

何が選挙の争点になるのか、

そこはよく考える必要がありますが、

次は投票する人が冷静に考える番です。
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無題
総理としては優秀かどうかはおいといて
野田さんは演説は上手だなという印象でした
セレス 2012/11/20(Tue)17:20 編集
無題
政党政治から生み出される総理大臣なので、党が無能であれば、個人がいくらがんばってもどうしようもないのですが、
最後の党首討論は必死さが出ていたかなと。

んで、おかえりなさいw
Rakuna 2012/11/20(Tue)20:09 編集
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