兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧久なるを睹ざるなり(『孫子』)
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いま読んでいる本。
『逆説の日本史16江戸名君編』。サブタイトルは「水戸黄門と朱子学の謎」。
井沢元彦は昔はNHKの歴史番組に出てたよなあと。このシリーズを読んでいるのは、ふと書店で見かけた第5巻を読んだからなんですね。鎌倉幕府の成立について書いているのですが、非常に納得のできる内容でした。タイトルや内容にアンチな人もアレルギーがある人も読んでみると参考になるところが多いでしょう。いまは文庫版も出ています。
ぼっこ氏がブログで書いていた、不良少年だった水戸光圀が『史記』の伯夷(はくい)・叔斉(しゅくせい)伝を読んで改心したという話もようやく納得しました(というか思い出したというべきか)
伯夷・叔斉というと、殷王朝を滅ぼした周王朝に反対してハンガーストライキ(山にこもってわらびだけを食べて餓死した)をした兄弟というところだけ覚えていたのですが、もとはといえば、孤竹国の王子で王位を譲り合って出国した兄弟でした。
父王は三男の叔斉に後を継がせるよう遺言しますが、叔斉は兄が継ぐべきと譲りません。兄の伯夷は父の遺言を実行すべく国を出ますが、叔斉も兄を追って国を出ます(結局、二男が王に立てられた)
このへんの王位を譲り合うところが光圀に感銘を与えたのだろうという話です。光圀にも兄頼重がいましたが、二人とも側室の子であったため、頼重は水戸家を継ぐことができず、のちに松平頼重として讃岐高松藩主となります。結果的に水戸藩主となった光圀ですが、兄頼重の子を養子に迎えて水戸家を継がせます。また、自らの子を兄の養子として讃岐高松藩を継がせています。兄の血統に本家を継がせるために子供を交換したわけです。
詳しいいきさつは本書を読むか、ぼっこ氏のブログを読んでねw
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