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兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧久なるを睹ざるなり(『孫子』)
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宮城谷昌光の文庫版「三国志」の5巻と6巻が出ているなあ、と思ってふと。


この人の文章は漢字の使い方が独特で、慣れないと戸惑う。

日本の歴史小説も書いているが、中国の古い時代の小説も書いているせいか、

漢字についての知識が豊富なので(白川静という人の存在も大きい)、

同じ読み方をする漢字でも、意味が微妙に異なると、違う漢字を使う。


例えば、同じ「たすける」でも、「助ける」だったり、「援ける」だったり、「佐ける」だったりする。

ほかにも「たすける」と読む漢字があるが、どれも少しずつ意味が違っている。

「天祐」という言葉があるが、神のたすけならば「祐ける」である。


私も書き手の端くれ(はしくれ)として、漢字を使うか使わないか、どの漢字を使うか、

悩む場面がある。読む方が辞書を引きながら読む、のならばまだいいが、

読めずに飛ばしてしまう可能性もある。

専門書ならばともかく、ブログでそれはどうかと思うので、

一般的な漢字を当てる(あるいは仮名にする)


言い回しも含めて、結局は書き手の感覚に左右されるのですが・・・。
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8月号のAmazonでのレビューがひどかったのですが、

南アフリカでW杯をやるのだから、アパルトヘイトについての記事があってもいいんでないの?

リアルタイムで知らない世代もいるのだし。戦争だけが歴史ではありません。
武田家のときに川中島の戦いについて触れましたが、あれは通説と言っても、『甲陽軍鑑』や軍記物に沿ったほぼ「架空」の話で、おそらく真実とは遠い姿になっています。

きつつき戦法も、炊事の煙で出陣を見抜いたという話も軍記物的な脚色ですし、そもそも兵力分散の愚を冒してまで(しかも本体よりも多い別働隊で)夜討ちをかけるというのも不審です。

と思って、調べを始めたのですが、資料がないのが現実なんですよね。

信玄と謙信の一騎打ち、などという場面もないので、なんて無味乾燥な、と思われるかもしれませんが、戦争とはそういうものです。

桶狭間の戦いは、従来「迂回奇襲説」が唱えられてきましたが、現在でこの説を支持する人はほとんどいません。『信長公記』を素直に読めば、「正面攻撃説」(小高い山に布陣する義元からも織田軍が攻撃する姿は見えていた)しかありえないのですが、「正面奇襲説」という「奇襲」にこだわる人は、いまなお少なくありません。

信玄と謙信、両雄の戦いは権謀術数をめぐらした決戦であってほしい、兵力に劣る織田軍は奇襲で義元を破ったのだ、戦争にまつわるそういう願望こそが、戦争の真の姿を見えにくくしているのかもしれません。
そろそろ暖房のスイッチを入れるか考える時期か・・・。

武田信玄のときにも訊きましたが、上杉謙信でも訊いてみましょう。何をやった人だっけ?w

軍神、聖将、越後の龍などと呼ばれ、戦にはめっぽう強かったものの、領土拡大のための軍は起こさなかったという・・・上野や越中、能登などに上杉領は広がっていったのはいいのね?

不犯(ふぼん)・・・僧なら異性と交わらないのは当然(特に真言宗は戒律が厳しい)。女性説は行きすぎですが。え、酒を飲むのは戒律違反では?

川中島の戦いでは武田軍のきつつき戦法を見破り、車懸りの陣で散々に打ち破る。白い頭巾で馬上から信玄に斬りかかる姿が有名ですが、あれは影武者という話も。

酒飲み。アル中。トイレで脳卒中を起こし、口もきけないまま死んでしまう。享年四十九歳は信長と同じ。後継者を定めていなかったために上杉家は内戦状態に。

関東管領。鎌倉の鶴岡八幡宮で就任式。二回も上洛するなど、意外と広い行動範囲。

「敵に塩を送る」の美談。どこまでホント? というところだが、後世にももっとも謙信の人となりを表す逸話として残っている。


上杉家の人気が高い。それもここ数年のことである。特に女性の人気が高いのではないだろうか。マンガやゲームの影響? 昔から「武田、上杉」の順番だったが、いまや、逆転といった感もある。

長らく上杉家は武田家の風下に置かれてきた。

小説で言えば、信玄は新田次郎の『武田信玄』が有名で、謙信は海音寺潮五郎の『天と地と』があるが、これは川中島の戦いまでしか書かれていない。

NHKの大河ドラマでも、信玄は『武田信玄』(1988年)があり、『風林火山』(2007年)にも準主役で登場しているが、謙信は『天地人』(2009年)で最初の方に登場しただけで、謙信自身の一代記はない。

信長のように派手な最期(爆死)ではないし、秀吉や家康のように天下を統一して終わるということもない。小説やドラマのような物語では描きづらいのかもしれない。

武田家臣は徳川家に仕えた者も多いため、幕府の記録に事績が残っていることも多いのだが、上杉家は独立大名であり、資料的な制約がある(公開されていない文書類もあるだろう)。生没年がはっきりしない人も多いし、子孫がその後どうなったかわからないことも多い。
横浜と広島が負けすぎなのか?


戦国時代の手紙の原文(もちろんそのままでは読むことすらできない)は持ち合わせていないので、

昔の文章といっても、『信長公記』とか『寛政重修諸家譜』とかになっちゃうんですけどね。


(桶狭間出陣の場面)

此時、信長敦盛の舞を遊ばし候。人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり。

一度生を得て滅せぬ者のあるべきか、と候て、螺ふけ、具足よこせよと仰せられ、

御物具めされ、たちながら御食をまいり、御甲をめし候て御出陣なさる。

(中略)

信長鑓をおつ取て大音声を上げて、すはかかれかかれと仰せられ(後略)


原典の響きの良さというのは取り上げていきたいですねえ。
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