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兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧久なるを睹ざるなり(『孫子』)
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相模原殺傷事件

心がざわざわとするような事件で、軽々にコメントできません。

ツイッターにとっさに浮かんだことを書きましたが、
秋葉原よりは池田小が思い浮かんで、津山三十人殺しよりは
ナチスの優生思想が思い浮かびました。

大量殺戮するのに刃物を3本(のち5本との報道)所持していた
というのは十分計画性があると思うのですが。
(欠けたり折れたりするので替えが要るということ)

容疑者は気違いですが、司法はどうやって極刑に処すのでしょうか。



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宮内庁の怠慢ですかね。

「譲位」ということなのでしょうが。

退位されたら、何とお呼びするのでしょうか。
「平成天皇」とは崩御してからでしょうし。
上皇? 太上天皇は違和感ありますかね。

過去の天皇の半数近くが生前に退位されたというのは、
その時々の事情がありますので、必ずしも今回の件とは
同じに見ることはできないかと思います。

光格天皇というと、天皇の歴史の中でも
ある意味画期な方ですから、
光格天皇以来というのも少なからず
意味がありそうにも思います。

皇室典範の改正という話になると、またぞろ違う話で
外野が騒がしくなるのではと危惧します。

さて、身近なところでは、一世一元ですから、
次の元号はどうなるのかと。


歴史人別冊 大江戸 武士の暮らし大全 (ベストムックシリーズ・16)

『歴史群像』は重いので、最近はコンビニでも買える歴史雑誌ということでたまに買うことがあります(『歴史街道』はテーマが好みであれば数年に一度くらい買うこともあります。『歴史読本』が休刊になってしまったのは残念)。

雑誌の方が速報性が高いのかどうかはわかりませんが、最近の傾向を見たいというのはあります。ただ、中身は玉石混交ですかね(新書やハードカバーなら正確か、というとそもそも扱っているのが歴史なので、正確性を求めているわけではありません)

今回買ったのは、金銀銅(貨幣)の比率、米も加えた現在の価値を手元に置いておきたかったというのがあります(ネット上にもあるのでしょうが、あまり信を置いていません。書籍ならいいというものでもありませんが)

「鬼平」長谷川平蔵も遠山の金さん(景元)も若い頃は放蕩三昧で、それゆえに庶民の事情に通じ、役人になってもその経験が活きたというのは興味深いですね(平蔵の屋敷跡地に数十年後、金さんが住んだというのもまた興味深い)

薄い割には後ろの方は広告ばかり(しかもニーズがあるのだろうかと思う商品が多いのですが)

さて、江戸時代は二百年以上続きながら、当時どんな生活をしていたのかどうもはっきりしないように思います。二百年間同じ生活様式だったとは思いませんが。小説やドラマの影響を排したらどうなるのでしょうか。当たり前のことは書かないものです。

いまの我々の生活も百年後、二百年後にはどのように見られるのでしょうか(文章も映像もあるとしても、いつまでもフォーマットが同じとも限らない)

『戦国の陣形』
乃至政彦、講談社現代新書、760円+税

もしかしたらトンデモ本になるか数年後には忘れ去られているか。

乃至氏の新作。『関東戦国史と御館の乱』(伊東潤氏との共著、洋泉社歴史新書y)は刺激的でしたが、その後の『上杉謙信の夢と野望』(洋泉社歴史新書y)はやややり過ぎの感があったように思います。

本書も斬新な内容です。荒唐無稽と思う部分も少なからずありますが、それこそが中世軍事史における研究の蓄積のなさを示していると言えます。本書にもあるように現代ではこのレベルを叩き台として考証を重ねていかざるを得ないということでしょう。

ラグビーやサッカーでもフォーメーションがあるのに、なぜ個々の兵がバラバラに戦うのか。兵の集団を効果的、有機的に運用しているとは言い難い、歴史ドラマの合戦シーンを見ながら抱いていた違和感が多少なりとも解消したかもしれません。

村上義清の必勝陣形
大名直轄の兵を創ろうとした武田信虎の先見性については過去に触れていますが、本書ではその子晴信(信玄)に圧迫された村上義清は信玄の首だけを狙った「必勝陣形」を生み出したとします。義清はそれまで常勝であった信玄に手傷を負わせただけでなく、二度も信玄を退けています。それ以降、信玄を破った者が現れなかったのは不思議でしたが、本書を読んで理解できたように思います。その後、義清の陣形を取り入れた上杉謙信が川中島の戦いで例の信玄との一騎打ちをするのですから(諸説あり)、本書の内容が事実であれば、村上義清の発想がいかに画期的であったかわかろうというものです。

総大将の首だけを狙って軍勢を突撃させるというのは、彼我の状況に差がない限りはリスキーな賭けみたいなものですから、桶狭間の信長(迂回奇襲や正面奇襲ではなく正面攻撃)や大坂夏の陣での真田信繁(幸村)のように限定的な局面でしか発生しないのでしょう。

合戦布陣図の再考
また、川中島や姉川、長篠に関ヶ原と戦国の合戦では様々な布陣図が描かれていますが(江戸時代の屏風絵だけでなく、部隊を「凸」で示すような戦況図を見かけたことがあると思います)、当時、実際に戦っていた人々でも誰を相手にどのように戦っていたかはっきりとはわからなかったろうに、あのような戦況図にどこまで信憑性があるかというのは疑問でした。

本書では関ヶ原の戦いの展開についての検証を行っており、今後の各方面でのさらなる議論を期待したいところです。ドイツのメッケル少佐が関ヶ原の布陣図を見て、即座に「西軍の勝ちだ」と言った話は知られていますが、この話が創作(もはや伝説)というのは以前からあった説なので目新しさはありません。むしろ、あの布陣図、というか布陣は本書で指摘されるまでもなくおかしい。

おまけ
著者は上杉氏について書かれていたせいなのかよくわかりませんが、伊達政宗に恨みでもあるのでしょうか。『戦国武将と男色』(洋泉社歴史新書y)という著書もあるようですが、ここでも小早川秀秋が片倉重綱(子十郎景綱の子)を追いかけた話を見るとは。あとは『甲陽軍鑑』の史料的価値はあらためて見直しておいた方がいいでしょうね。孔明の罠?的な終わり方は狙いすぎな気がしないでもありません。
ようやく年度末、年度初めの仕事から解放されつつあります。

まあ、9合目まで来ても油断は禁物で、頂上にたどり
着いたとしても、下りるのも簡単ではありません。

時間的に余裕が出てくると、読書も進んで、
歴史の思索も捗りを見せてきます。

賛否両論、というか毀誉褒貶のある乃至政彦氏の『戦国の陣形』や、
いま読んでいる井沢元彦氏の『英傑の日本史 智謀真田軍団編』など、
書きたいことが浮かびつつあります。


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